2016年08月16日

ピアノと脳細胞

 わが家の一階の和室は庭に面している。障子戸とアルミサッシを開けると高さ3メートルほどの柚子の木が数百個の実をつけている。庭に向かって右側の一隅に小さな仏壇をまつり、左側の隅に床の間がある。母は

この部屋で33年暮らし、3年前に伊勢原市のホームに転居した。2年前に耐震改修工事をした際、この和室の床の一部を補強した冷氣機價格比較。半年前、ヤマハピアノと入れ替わりに、ドイツ、ライプツィッヒ生まれ、92歳の

ピアノがこの和室に輿入れしてきた。

 この頃になって、たたみ、床の間、仏壇とドイツピアノが同居する違和感が次第に薄れてきた。2か月前から、モーツァルトが1788年、32歳のときに書いた交響曲第40番第1楽章(ピアノヴァージョン)を

練習している。3年前この曲に挑戦したときは、技術が足りず、最初から5小節もいかずに挫折した。どうしても軽快なリズム感がつくれず、メロディにならなかったのだ。

 今回は、右手が多少早いテンポでも弾けるようになっていることと、左手がピアノ(弱音)で3和音を奏でることができるようになったことで、導入部の関門をなんとか通過することができた。腕、指の筋肉が鍛え

られて微妙で素早い動きができるようになったのだろう。同時に、未使用の脳細胞が発達して腕と指に適切な指示を出せるようになったのかなと想像しているPanasonic冷氣

 この曲を作曲したころ、モーツァルトは経済的には大変苦しい状況にあり、父親レオポルトの死去や生まれたばかりの長女テレジアの夭逝など、身内の不幸も続いていた。その影響か、この曲の第一主題は美しさと

ともに悲しみを感じさせ、曲全体としても哀愁感がベースになっている。しかし、冒頭から終曲までシンプルかつ流麗なメロディに溢れている。

 これまで取り組んできたのはモーツァルトのピアノ協奏曲第21番第2楽章だった。左手で八分音符を2音弾くのと同じ時間で、右手は三連符を3音弾く箇所が一番難しく、仕上げるまでに10か月かかった。交響

曲40番は同じような難度なので1年近くかかるだろうと思っていた。ところが、1か月ほどで半分まで弾けるようになった東芝 冷氣機。そして後半に入ると、その3分の1は前半の繰り返しであり、あれっと思っている内に最

終部分に到達した。こうなると一段と練習に身が入り、毎日、朝・昼・晩とピアノに向かうようになった。そして今日になって、ついに全曲が弾けるようになった。2か月で完成である。モーツァルトの交響曲でもっ

とも人気の高い曲であり、演奏していると、指揮台に立ってウィーン・フィルを指揮しているような感興を覚える。ピアノを続けてきて本当によかったと喜びをかみしめている。

 この曲は最初から最後まで右手と左手がまったく別の動きをする。練習を始めたころは右手と左手がまったくかみ合わなかった。最初は片手ずつ練習し、次に両手で弾いてみる。何日も練習しているとようやく足並

み(手並み)が揃うようになる。長時間のトレーニングで右手は左脳、左手は右脳の脳細胞が動作に必要な情報を記憶し、適切な命令を手に送れるようになったということだろう。

(ピアノ練習は脳細胞と深い関係にあるのではないかと思うのだが、医学的な根拠はあるのだろうか?)
そんな疑問が湧いてきた。さっそくネットを調べてみると、いろいろな関連情報が出ており、その中に面白い話がある。
長寿医学の世界的権威、順天堂大学加齢制御医学講座教授の白澤卓二先生が、自身がやっている認知症予防法について紹介している。
「認知症患者の脳を見てみると脳に隙間ができている。予防法はこの隙間を作らないことだ。予防のポイントは、認知機能を失ってしまう前に脳を刺激して記憶を保存する神経細胞を増やすことである。
 認知症予防法の一つはピアノをひくことである。ピアノを弾くと脳を広範囲に使う。5本の指を平等に使い、右も左も使うので、普段活性化されていない部分も活性化されてくる」
白澤先生は認知症予防のために、18年前、40歳からピアノを始めたそうだ。

 ピアノと脳細胞が深い関係にあるという私の仮説は医学的にも根拠があるようだ。ピアノを弾き続けても認知症になることもあるだろうが、ピアノの腕があがるにつれて、英単語の記憶力や文章の読解力などが明ら

かに向上している気がする。ピアノ練習で活性化した脳細胞がピアノ以外の活動でも関与しているのかもしれない。

 私も昨年、前期高齢者の仲間入りをした。これから高齢者として生きる上で、ピアノは楽しみであると同時に、認知症予防など健康にもとてもよい効果があることが分かった。さらにブリュートナーピアノを大切に

しつつ、交際を深めていきたい。  


Posted by goe at 11:26Comments(0)